OpenAI が「Research acceleration: The view inside OpenAI」という記事を公開した。ブロガーのサイモン・ウィリソンは2026年9月6日のリンクポストでこの記事を紹介し、この日はOpenAIにとって「RSIの日」のようだと指摘した。RSIはRecursive Self-Improvement(再帰的自己改善)の頭文字で、同氏はこれがOpenAIの新しいAGIを指している可能性が高いとみている。記事とほぼ同時に、チーフサイエンティストのヤクブ・パチョツキによるエッセー「An Alien Mind」も公開された。2つのテキストは同じテーマを扱っているが、OpenAIの記事はRSIという略語を説明すらしていない。内部では当たり前の概念になっていることがうかがえる。
記事では、OpenAIの研究チーム自身がコードエージェントをどう使っているかも紹介されている。ウィリソンによると、ほかの多くの現場と同様、OpenAIでも2026年はエージェント工学が本格的に動き出した年になった。添えられたチャートのタイトルは「コードエージェントはOpenAI研究者の日々の仕事を変えつつある」といった内容で、縦軸は研究者1人当たりの1日あたりAI支出(ドル)を示している。曲線は2月にほぼ0ドル、4月に約50ドル、6月に約150ドルまで上昇。7月には150〜165ドル前後で推移した後、8月下旬に約600ドルへ急増した。数値は研究者の中央値ベースで示されている。
ウィリソンが特に注目するのは、7月下旬に生じた急激な増加だ。同氏の推測では、この頃にOpenAIの社員が、後にGPT-6 Astraとして公開されるモデルへの社内アクセスを得た可能性が高い。新しいモデルが使えるようになったことが、研究者のAI利用を一気に押し上げたのだとすれば説明がつく。
今回の報告は、AIがOpenAI自身の研究開発を加速させている姿を外部からうかがわせる。コードエージェントが実験や実装の一部を担い、AIが次のAIを作るための作業を支援するという「再帰的自己改善」の考え方は、もはや単なる標語ではなく、内部で実際に機能し始めているように見える。