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元節智能(AtomBite.AI)、美団外卖元責任者が参入した厨房向け具身モデルで千万級シードラウンドを調達

元節智能(AtomBite.AI)は、美団外卖の元技術責任者である王棟博士が創業し、厨房向け具身(エンボディード)AIモデルに特化。ヒューマノイドロボットではなく、世界行動モデル(WAM)を活用して実際の厨房課題を解決し、デジタルツイン厨房OSの構築を目指す。

ソース量子位著者: 量子位的朋友们

具身知能スタートアップ「元節智能(AtomBite.AI)」は、美団外卖の元技術責任者である王棟博士が創業し、英諾科創基金がリードするシードラウンドで数千万人民元の資金調達を完了した。水木清華校友種子基金や著名な個人投資家も参加した。資金は、飲食店厨房向け具身世界モデルの研究開発と製品化に充てられる。

王棟博士は清華大学の張鋭院士に師事し、博士課程では人工知能の表現問題を研究。2011年には世界初の商用ビデオ顔認識・追跡システムを構築。美団では日々数千万件の注文を支える外卖アルゴリズムとシステムアーキテクチャを指揮した。共同創業者には美団出身の李滔氏(算法・データ責任者)や連続起業家の李浩哲氏が名を連ね、チームは清華大学、中科科技大学、美団、地平線ロボティクスなどから集まった。

同社は汎用ヒューマノイドロボットではなく、飲食店厨房という「あまりセクシーに見えない」分野に特化する。世界の外卖注文は増加の一途だが、店舗から配達員への受け渡し工程は技術革新が遅れており、誤注文や液漏れが多発。さらに飲食業界の人手不足は構造的な問題だ。王博士は「飲食店はロボットが人間に似ているかどうかではなく、コストと何ができるか、何を節約できるかを重視する」と語る。

同社の核技術は「世界行動モデル(World Action Model, WAM)」である。従来のVLA(視覚言語行動モデル)が現在の状況を即座に行動にマッピングするのに対し、WAMは大規模な動画データを学習し、「もしこの動作をすると世界はどう変わるか」を事前に予測する。これにより、油煙や遮蔽、多人数協業が絡む複雑な厨房環境でも高い汎化性能を発揮する。

技術アーキテクチャは三層構造:最上位は厨房の物理環境を理解し動作結果を予測する具身世界モデル、中間層は認知された決断を正確な物理計画に変換するタスク編成と最適化エンジン、最下層は自社開発のキーコンポーネントと汎用ハードウェアを融合した安定動作基盤。

実装ロードマップは、最初に最もエラー率の高い外卖梱包と受け渡しに取り組み、その後自動調理機や食器洗浄機などの既存厨房機器の制御に拡大。最終目標はデジタルツイン厨房オペレーティングシステムを構築し、全体のスマートスケジューリングを実現することだ。

「2026年は具身応用の元年です。現実環境でデータ・モデル・ハードウェアのフライホイールを回せて初めて、具身知能は実験室から産業へと移行できます」と王博士は強調する。設立から2ヶ月足らずの同社だが、すでに国内外の有力企業から製品導入の意向を得ている。今回のシードラウンドは単なるスタートラインに過ぎない。