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英国のデータ・AI規制当局トップ、「不適切なユーモア」で辞任

英国情報コミッショナーのジョン・エドワーズ氏が、職場での不適切なユーモア行為に関する調査を経て辞任した。彼は判断ミスを認め、コミッショナー室の業務に支障をきたさないため辞任を決意。市民団体からはデータ苦情対応の不備を批判する声が上がっている。

ソースHacker News AI著者: ilreb

英国の情報コミッショナー、ジョン・エドワーズ氏は3月28日、職場での不適切なユーモア行為を巡る内部調査を受け辞任した。エドワーズ氏は2022年1月から情報コミッショナーを務め、データ保護、人工知能(AI)規制、情報公開法の執行を担当してきた。声明で彼は「判断を誤り、不適切で他者を不快にさせるユーモアを試みた場面があった」と認めている。

エドワーズ氏の辞任は、情報コミッショナー室(ICO)の業務効率に対する批判が高まる中で起きた。非営利団体「グッド・ロー・プロジェクト」と「オープン・ライツ・グループ」は先ごろ、ICOが「数千件の一般からのデータ苦情を無視している」として提訴を準備している。オープン・ライツ・グループのジム・キロック事務局長は「エドワーズ氏の退任は、政府が実効性のある規制当局を任命する機会だ。名ばかりのデータ保護を脱却すべきだ」と述べた。

英国政府はエドワーズ氏の辞任を確認し、独立調査に基づくものだと説明。科学・イノベーション・技術省の報道官は「政府は公的機関の上級幹部に最高水準の行動を求めており、エドワーズ氏もその基準に達しなかったことを認めた」と述べた。現行法の規定により、副コミッショナーが暫定的に規制責任を引き継ぐという。

法律専門家は今回の辞任を「前例のない事態」と評する。法律事務所ミシュコン・デ・レヤの上級データ保護専門家ジョン・ベインズ氏は「情報コミッショナーのポストは1984年に創設されて以来、全員が任期を全うしてきた。これが初めての辞任であり、極めて異例の状況だ」とBBCに語った。また、コミッショナー職じたい近く廃止され、情報委員会に置き換わる見通しであり、政府は新たな委員長を募る必要があると指摘する。

エドワーズ氏は声明で、調査の進め方には同意しないとしつつも「自身の立場が持続不可能になったことを受け入れる」と表明。ICOの業務の「妨げ」になりたくないとして、政府に即時辞任を伝えた。ICOは6月10日、調査が完了し「答えるべき案件がある」としてコミッショナーはプロセス終了まで一時的に職務を遂行できないと発表していた。

ICOは企業に対して最大1750万ポンドまたは全世界年間売上高の4%(高い方)の罰金を科す権限を持つ。最近ではソーシャルメディアのRedditに1400万ポンドの罰金を課し、子どもの個人情報を違法に利用し年齢確認が不十分だったと認定した。また、13歳未満のユーザーに対する年齢確認強化をSNS各社に要請している。

エドワーズ氏は自身とICO職員の貢献に誇りを持っていると述べたが、今回の辞任がICO改革を加速させ、データ保護法の実効性を高める契機となるか注目される。英国政府は後任の任命時期を明らかにしていない。