AIがDNAを折りたたんでミニチュアの傑作を作る
韓国の研究チームが生成AIモデル「Generative SNUPI」を開発し、ユーザーが描いた形状を自動的に折り畳み可能なDNA配列に変換。従来の手作業を大幅に簡略化し、ナノロボットや医療応用への道を開く。
韓国の研究チームは、生成AIモデル「Generative SNUPI」を発表しました。このモデルは、ユーザーが描いた任意の形状を入力すると、自動的にDNA配列を生成し、ナノスケールで折り畳まれる構造を実現します。研究はソウル大学と漢陽大学の共同で行われ、成果は『Nature Communications』に掲載されました。
DNA折り紙技術は約20年の歴史を持ち、ナノロボットや細胞と相互作用する治療用構造などへの応用が期待されていますが、設計には専門知識と多くの試行錯誤が必要でした。Generative SNUPIは拡散モデルを採用し、犬の顔や幾何学模様などの目標形状をノイズ付きで処理し、DNAの塩基対形成ルールに従った配列を出力します。
実際の合成では、短い「ステープル」鎖と長い「スキャフォールド」鎖を用い、ステープルがスキャフォールドを所定の形状に引き寄せます。研究者らは多様な構造を作製しましたが、一部は形状が不安定でした。そのため、設計前に構造の完全性を予測するステップを追加しました。
今後は、より柔軟で動的に再構成可能な構造の開発を目指し、薬物送達や免疫療法などへの応用を拡大する計画です。カーネギーメロン大学のRebecca Taylor教授は、この生成プラットフォームが研究者にとって刺激的だと述べ、ツールが分野全体を前進させると評価しています。Generative SNUPIは、DNA折り紙の設計ハードルを下げ、ナノ医療や分子ロボティクスの発展に寄与する可能性があります。