メジャーレーベル、AI生成の粗製濫造曲をチャートから締め出すルールを提案
世界のレコード産業を代表するIFPIは、生成AI(GenAI)を利用して制作された音源が公式チャートに載るための新たな資格基準を発表した。AIサービスが適切に認可され合法的であること、作品が実質的に人間によって作られたものであること、ストリーミングやチャート操作の懸念がないことという3つの中心的条件が求められる。この枠組みはまずラテンアメリカ、中東、アフリカ、東南アジアのIFPI直轄チャートで導入され、20以上の各国チャートへ拡大される。
2026年7月30日、ロンドン – 世界のレコード産業を代表するIFPIは、生成AI(GenAI)サービスを利用して制作された音源が公式音楽チャートに掲載されるための新たな資格基準を発表した。この枠組みは、人間主導の創造性と、完全に合成的な作品や不正なAIモデルによって生成された作品との間に明確な線引きを設けることを目的としている。また、不正にストリーミング回数を水増しした楽曲がチャートで認定・称賛されないようにする効果も期待される。
新ガイドラインでは、AIを使って開発された音源がチャート入りするためには、次の3つの中心的な基準を満たす必要がある。使用されたAIサービスが適切に認可され、合法的であること。楽曲が実質的に人間によって作られたものであること。ストリーミングやチャート操作の懸念を生じさせないこと。さらに、完全な基準には、著作権・関連権・人格権を含む適用法令への適合、生成AIサービスの利用規約違反がないこと、ストリーミング配信などの下流サービスで消費者にAI利用が適切に表示されること(適用される法律・業界ラベル基準に従う)も含まれている。
この原則は、ソニー・ミュージック、ユニバーサル・ミュージック・グループ、ワーナー・ミュージック・グループを含む音楽各社の連合によって提起され、IFPIの世界の会員各社との協議を経て策定された。IFPIはまず、ラテンアメリカ、中東、アフリカ、東南アジアで直接管理する公式チャートにこの初期原則を適用する。具体的には、MENA公式チャート、東南アジア公式チャート、南アフリカ公式チャートのほか、アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、エクアドル、メキシコ、ペルー、ウルグアイなどのチャートが含まれる。同時に、各国のナショナル・グループのネットワークを通じて、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、クロアチア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、リトアニア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイスなど、20以上の公式チャート・プログラムへと拡大する予定だ。
この動きは、幅広いレコード音楽のクリエイターと企業が、生成AIの使用をより明確にファンに伝えるための自主的な楽曲ラベル表示の統一アプローチを発表したことに続くものだ。このラベルは「AI生成(AI-Generated)」と「AI支援(AI-Assisted)」を区別し、デジタル音楽サービスやその他のパートナーでの広範な国際的採用を念頭に設計されている。
IFPIのCEOであるビクトリア・オークレー氏は次のように述べている。「公式音楽チャートは単に売上を追跡するだけではなく、人間の芸術性と努力を称えるものです。ファンとして、私たちは愛する音楽を生み出すアーティストの功績を認めたいと考えており、チャートが人間の創造性を中心とした音楽を引き続き紹介することは正しいことです。適切にライセンスされ認可されていれば、AIは創造的なツールキットを強化する刺激的な機会をもたらします。これらの原則は、アーティストとその音楽を搾取するシステムによって生成されたトラックをチャートに含めないことを保証しながら、その革新への道を提供します。AIは急速に進化しており、テクノロジーと人間の芸術性が責任を持って共に成長するように、音楽業界が主導的な役割を果たすことが極めて重要です。」