AI業界、米国選挙に数百万ドルを投入
ブライアン・マーチャント(Brian Merchant)がニュースレター「Blood in the Machine」のポッドキャストを開始。初回エピソードでは、AI業界が選挙に影響を与えるために数億ドルを支出している実態に焦点を当て、ゲストのモリー・ホワイト(Molly White)がプロジェクト「Tech Influence Watch」について語る。番組はシリコンバレーとAI産業の権力集中とそれに対する抵抗運動を記録する。
テクノロジージャーナリストのブライアン・マーチャント氏は、自身のニュースレター「Blood in the Machine」に待望のポッドキャスト版を正式に追加した。初回エピソードでは、AI業界が現在の選挙サイクルに影響を与えるために費やしている数十億ドルもの資金について掘り下げる。マーチャント氏は番組冒頭で、長年にわたって音声コンテンツの開始を検討してきたと語り、その決断の背景には読者からの強い要望と、世界で拡大する反AI運動をより包括的に伝えたいという思いがあったと説明した。毎週のように、AI企業が計画するデータセンター建設に反対する住民の抗議、シリコンバレーでの労働者組織化、学校や職場でのAI導入への抵抗が起きている。マーチャント氏は、この番組を通じてこうした動きとその背後にいる人々の声を生き生きと記録し、労働者や活動家、ジャーナリストにマイクを渡したいと述べている。
初回のゲストは、著名なニュースレター「Citation Needed」を執筆する技術者・ジャーナリストのモリー・ホワイト氏だ。彼女は新プロジェクト「Tech Influence Watch」を紹介し、AIおよび暗号資産企業が政治に投入する数億ドルの資金を追跡する取り組みについて語った。番組では、こうした資金が選挙結果を左右しようとしている現状や、民主主義への影響について議論が交わされた。マーチャント氏は、既存のテクノロジーポッドキャストの多くがビジネス視点で業界を称賛する中、本番組はあえてその対极にある視点、すなわちテクノロジー権力の標的にされる一般市民や反対運動の立場から発信することを目指している。
制作チームには、プロデューサーのライアン・ホーデス氏、チーフコンサルタントのケイト・オズボーン氏、カバーアーティストのコーレン・シャドミ氏が名を連ねる。番組は音声に加えて動画でも配信され、マーチャント氏は長年動画に抵抗していたものの、制作陣や読者の説得により最終的に踏み切ったという。動画形式により、データセンター反対派の集会映像やアーティストによる反AIキャンペーンのクリップなど、より豊かなメディア要素を組み込むことが可能になった。マーチャント氏は、テキスト版のニュースレターは今後も継続し、ポッドキャストはそれを補完するものだと強調。また、完全に独立したプロジェクトであるため、読者からの有料購読による支援が不可欠であると呼びかけている。初回エピソードはSubstack App、Apple Podcasts、Spotify、RSSフィードで視聴可能で、今後も定期的に配信される予定だ。