Sourcelibrary.org:AIでルネサンス期の典籍を翻訳
Source Libraryは、AI技術を活用して古代文献を英語に翻訳するオンライン図書館であり、言語の壁によって忘れ去られた人類の知恵を復活させることを目指している。16,000冊以上の書籍を所蔵し、神学、錬金術、自然哲学など多岐にわたる分野をカバーし、AI支援翻訳を提供する。このプロジェクトはアムステルダムの自由心大使館内のBibliotheca Philosophica Hermeticaによって支援されている。
Source Library(sourcelibrary.org)は、人工知能技術を駆使して古代および近世の文献を英語に翻訳する野心的なオンラインプロジェクトです。このプロジェクトは「世界最大のAI翻訳古代文献庫」を自称しており、現在16,000冊以上の書籍を所蔵し、そのうち約6,000冊は初めて英語に翻訳されたものです。さらに、約15,000点のアート作品と15万点以上のイラストも含まれています。
コレクションの内容は非常に多岐にわたります。キリスト教神学(教父著作、スコラ学、宗教改革文献など)が1,790冊、ヘルメス主義が1,046冊、神秘主義が1,147冊、錬金術が930冊、魔術・オカルトが647冊、カバラが316冊、占星術・占いが667冊、自然哲学・科学が1,591冊、医学・自然史が1,265冊、秘密結社が610冊など、20以上のテーマ別コレクションで構成されています。
特徴的なコレクションの一つに「キリスト教神学」があります。これは教父時代から宗教改革以降までのキリスト教思想の知的建築を網羅しており、アウグスティヌス、トマス・アクィナス、ルター、カルヴァンなどの重要な著作に加え、『神の国』、『神学大全』、グーテンベルク聖書などの古典を含んでいます。
このプロジェクトは翻訳だけでなく、初めて英語に翻訳された貴重な文献も多数提供しています。例えば、日本の将棋の本、チベット仏教の儀軌テキスト、ラテン語の錬金術写本などがあります。ユーザーはOCRとAI支援翻訳機能を使ってこれらのテキストを探索できます。
Source Libraryの目標は、ルネサンス期に古代の知恵が再発見されて思想が花開いたような状況を再現することです。プロジェクトは、人類の深遠な思想の多くがラテン語などの理解困難な言語に閉じ込められており、現代人はもちろん、現在のAIシステムもRedditなどの現代コンテンツに偏った訓練データによってこれらの知識を活用できていないと指摘しています。AI翻訳によってこれらの思想を再び世界に利用可能にすることを目指しています。
このプロジェクトは、アムステルダムの自由心大使館(Embassy of the Free Mind)内にあるBibliotheca Philosophica Hermeticaの支援を受けています。同図書館は世界で最も重要なヘルメス主義、錬金術、秘教書籍のコレクションの一つです。図書館の運営はユーザーの寄付とボランティアの貢献に依存しています。ユーザーは無料アカウント登録によってプロジェクトを支援できるほか、翻訳やレビュー、技術開発などにも参加できます。