AIエージェント向けオープンソースウォレットSDK
Squidが公開したオープンソースのTypeScript SDK。AIエージェントは許可された口座情報の読み取りと支払い・取引の提案のみ可能で、承認や署名は所有者ウォレットが行う。CLI HTTP/MCPの両トランスポートに対応し、Node.js 18以上、MITライセンス。
Squidは、AIエージェントおよびバックエンド向けのオープンソースTypeScript SDK「@squid/agent-wallet-sdk」を公開した。このSDKを使うと、エージェントは許可されたアカウント情報を読み取り、支払いや取引を提案できる。ただし、保留の承認、トランザクションへの署名、ブロードキャスト、送金はできず、所有者の接続済みウォレットが最終署名者となる。処理の流れは、エージェント(SDK)→ Squidが検証・HOLD → 人間によるレビュー → 所有者ウォレットの署名 → Squidによる検証、という順序だ。
セットアップは npm install と npm run build で行い、Node.js 18以上が必要。クイックスタートでは、Squidの管理画面で作成したPlatform APIキー(sq_master_…)またはエージェントキー(sq_live_…)を利用する。SquidAgentWallet インスタンスにエンドポイント(デフォルトは http://localhost:4173)とAPIキーを渡すと、ステータス確認、ウォレット一覧、残高取得、支払い提案などが行える。提案には資産、金額、受取人、チェーン、メモ、冪等キーを含め、結果として held または ready_for_wallet の状態と提案IDが返る。
トランスポートは、Platform APIキーの場合はCLI HTTP(POST /api/cli/execute)、エージェントキーの場合はMCP(POST /mcp)がデフォルト。transport オプションで強制切り替えも可能。SDKは、Cursor、Claude、Hermesなどで使えるMCPサーバー設定をJSONで出力できる。公開されるMCPツールには、アカウントサマリー、ウォレット残高、財務ハーネス、保留中のレビュー一覧、エージェントルール、プラットフォーム状態、提案作成などが含まれる。
APIサーフェスは、getStatus、listWallets、getBalances、listHolds、getHold、listAgents、listRules、listPaymentLinks、getPaymentLink、getPlatformState、getFinancialHarness、doctor などの読み取り系と、proposeAction、proposePayment、proposeTrade などの提案系だ。また、executeCli、callMcpTool、listMcpTools、toMcpServerConfig といった補助メソッドも提供される。一方、approveHold、signTransaction、exportPrivateKey は意図的に提供されておらず、呼び出すと SquidForbiddenError がスローされる。Squid由来のエラーはコード・タイプ・メッセージを含む構造化された SquidSdkError として保持される。
安全面では、SquidやSDKが秘密鍵やシードフレーズを保持しない。提案はSquid Brain/ポリシーを通過し、リスクが高いものは Needs Review の保留になる。送金は所有者ウォレットが署名し、Squidがチェーン上のレシートを検証した後にのみ実行される。リポジトリには quickstart、propose-payment、mcp-config などの実行例が含まれており、Squid Pay コンソール(bank_squid/Squid Pay)が事実上のソースとして動作する。 @squid/pay-cli はターミナル用、 @squid/agent-wallet-sdk はプログラムから利用するクライアントという位置づけで、ライセンスはMIT。