ノーベル賞受賞者と人権侵害 | 短い手紙
ある手紙は、ノーベル平和賞受賞者アビィ・アハメドが活動家を投獄している一方で、他の受賞者がイランに病気の活動家の釈放を求める皮肉を指摘。別の手紙は、AIによる雇用喪失が卒業生を実家に戻らせ、社会不安の懸念を増大させていると述べている。
最近、『ガーディアン』紙に複数の読者からの手紙が掲載された。その中で、ノーベル賞受賞者の人権記録と人工知能が雇用市場に与える影響が取り上げられた。
最初の手紙はエチオピアのアディスアベバに住むセヒン・テフェラ氏によるものだ。彼女は、112人のノーベル賞受賞者がイランに対し重病の活動家ナルゲス・モハマディの釈放を求めたことの皮肉を指摘する。なぜなら、2019年にノーベル平和賞を受賞したエチオピアのアビィ・アハメド首相は、受賞後、人権侵害と反民主的な社会秩序に抗議する複数の活動家を投獄しているからだ。テフェラ氏は、「ノーベル賞受賞者の国際社会は次に自分たちの一人を叱るべきではないか」と問いかける。
2通目の手紙はロンドンのキャサリン・モワット氏からだ。彼女は、英国の大学生の3分の1がAIによる雇用喪失が社会不安を引き起こすと考えるという最近の世論調査に応えて、学生だけでなく親も不安を感じていると述べる。多くの親は子供たちの大学進学に時間と費用を費やし、良い仕事に就けることを期待してきた。しかし現実には、適切な初級職が不足しているため、若者は家賃や通勤費を払えず、実家に戻らざるを得ない状況にある。
これらの手紙は、一見無関係に見える二つの問題——ノーベル賞受賞者を含むグローバルエリートの二重基準と、技術進歩が一般市民の生計に与える脅威——が実はつながっていることを示している。ノーベル賞受賞者が海外の人権問題に注目する一方で、彼らの一部の出身国では同様の問題が続いている。また、AIと自動化が雇用を削減する中で、高い教育を受けた新世代が前例のない困難に直面している。