Basetenは、Claude Code、Codex、Cursor、Gemini CLI、VS Code、Windsurfなどのコーディングエージェントが同社プラットフォームをより速く、より効率的に操作できるようにするためのリモートMCPサーバーとスキルを公開した。著者のMarius Killinger氏とRachel Rapp氏は、既に多くのBasetenユーザーがエージェントを使ってコードを書いており、エージェント向けのツールを拡充する必要があると説明している。
今回のリリースには、3つの独立したアセットが含まれる。1つ目は、api.baseten.co/mcpにあるバックエンドMCPサーバーで、Baseten REST API全体(デプロイ、オートスケーリング、ログ、シークレット、トレーニングジョブなど)をラップしている。MCP互換エージェントをこのサーバーに接続すれば、すぐにそれらのツールを利用できる。2つ目は、docs.baseten.co/mcpにあるドキュメントMCPサーバーで、公式ドキュメントやブログコンテンツを認証なしで検索できる。以前から存在していたが、今回バックエンドMCPとスキルとともに1つのコマンドでセットアップできるようになった。3つ目は、basetenlabs/baseten-skillsリポジトリにあるスキルで、状況に応じてエージェントを適切なリソースへ誘導する。例えば、Truss、カスタムDockerサーバー、エンジン設定、Chainsといった作成インターフェースの選択、デプロイがハングした場合のデバッグ、オートスケーリング調整、環境間のプロモーションなどを支援する。
MCPサーバーとBasetenスキルを使うと、エージェントはゼロからモデルをデプロイできる。デプロイを作成し、ログを監視し、エラーを捕捉し、自律的に反復処理を行う。デプロイがハングしたりクラッシュしたりした場合、エージェントにそのデプロイを指定すれば、ログとデプロイ状態を取得して問題を特定する。トラフィック急増時には、現在の負荷に基づいてレプリカ数とスケーリングポリシーを調整できる。日常の運用では、「最もコストがかかっているモデルはどれか」「現在何レプリカ稼働しているか」といった質問に答えたり、「壊れたデプロイをクリーンアップして」といったコマンドを直接実行したりできる。すべてのツールには読み取り専用または変更操作の注釈が付けられており、スケールダウンや削除の前に承認を要求するなど、エージェントハーネスはこの注釈に基づいてポリシーを適用できる。
クイックスタートとして、ターミナルでBASETEN_MCP_KEYを設定し、npx skills addコマンドでスキルを追加し、npx add-mcpコマンドでバックエンドMCPとドキュメントMCPを追加する。Baseten APIキーはどの個人用キーでもMCP用に使えるが、セキュリティ上の理由から個別のキーを発行することが推奨されている。
ベンチマークでは、16タスクを対象に320回の実行が行われた。バックエンドMCPを含む2つの設定では約99秒・約0.55ドルで完了したのに対し、MCPを含まない3つの設定では107〜136秒・0.56〜0.73ドルだった。全体として、フルキットはベースラインと比較して時間とコストを平均7.5%改善し、受け入れ率は89%から97%に向上した。バックエンド中心の「運用」「概要」「デバッグ」「調整」カテゴリでは、スキル搭載エージェントにMCPを追加すると、時間とコストが約半分に削減された。
ただし、長く固定された手順のワークフローの場合、複数のMCP呼び出しをまとめたカスタムスクリプトの方が、エージェントが1ツールずつ処理するよりも高速で低コストなこともある。今回のMCPとスキルは、主にデバッグや調整など、探索的で反復的な作業を対象としている。Basetenは今後もエージェント駆動の未来を見据え、エージェントが最速かつ信頼性の高い推論とトレーニングを利用できるよう支援していくと述べている。
Baseten Skillsはbasetenlabs/baseten-skillsでオープンソースとして公開されており、コントリビューションやissueを歓迎している。エージェント別の設定を含む完全なセットアップ手順は、公式ドキュメントに記載されている。