対数螺旋は生物の付属器官に広く見られ、連続体マニピュレータにとって到達・巻き付き・把持を可能にする魅力的な形態を提供する。しかし、これまで報告された対数螺旋ロボットは拡張性のある製造と多様な把持を実現したものの、逆キネマティクスと閉ループ制御を欠いていた。この空白を埋めるため、本研究は対数螺旋連続体アームのための初の形態特異的閉ループ・タスク空間制御フレームワークを提案する。
研究チームはMuJoCo物理シミュレーション環境において、中心線バックボーンと等辺腱配置を採用したセグメント化腱駆動モデルを構築し、テーパー状のコンプライアンスと接触ダイナミクスを捉えた。このモデルは、連続体アームが力を受けた際の非線形変形や環境との相互作用時の接触挙動を反映し、制御器設計のための高忠実度シミュレーションプラットフォームを提供する。
制御器の核心的な革新は、対数螺旋キネマティクスから解析的タスク空間ヤコビアンを直接導出し、それをオンライン・ヤコビアン誤差補償と組み合わせた点にある。具体的には、Broyden割線更新とカルマンフィルタ推定を用いてヤコビアンをリアルタイムで修正し、非線形変形、接触、幾何学的ミスマッチに起因するモデリング誤差を継続的に補償する。このオンライン補償機構により、制御器はモデルが不正確な場合でも安定性と精度を維持できる。
研究では、平面および空間シミュレーションを通じてフレームワークを系統的に検証した。軌道追従、姿勢調整、外乱抑制、三次元位置追従、位置と姿勢の同時制御などのタスクをカバーしている。従来の区分定曲率(PCC)ベースライン手法と比較して、提案手法はすべてのタスクで追従誤差を一貫して低減し、姿勢ドリフトを抑制し、ヤコビアン推定誤差を有界に保つことを示した。
基礎的な制御性能の検証に加えて、研究者らは制御器を形態を活かした操作タスクに適用した。障害物支援による到達・巻き付き・解放運動、適応的全腕把持、協調マルチアーム物体搬送などが含まれる。これらのタスクは対数螺旋形態の巻き付き・包み込み特性を最大限に活用しており、実操作シナリオにおける本制御フレームワークの可能性を示している。
実験結果は、対数螺旋形態とオンライン・ヤコビアン補償を組み合わせることで、高度に低駆動な連続体マニピュレータの正確でロバストかつスケーラブルな制御が可能になることを実証した。本研究は、将来のハードウェア実装と学習融合型ソフトロボティクス制御に向けた物理に基づくベースラインを確立し、複雑環境におけるソフト連続体ロボットの実用化を促進することが期待される。