Simon Willison 氏は2026年10月6日、新しい LLM プラグイン「llm-openai-decisions 0.1a0」を公開した。バージョンに alpha を示す 0.1a0 が付いているとおり、まだ初期段階のリリースである。このプラグインは、OpenAI が新たに提供を始めた Decisions API を llm ツールチェーンから利用できるようにするためのものだ。
OpenAI の Decisions API は Jev 風の設計で、モデルを対話相手というより判定器として使う。利用者が問いを投げると、モデルは自由文ではなく構造化された判定結果を返す。この API は前週の DevDay で予告されており、今回正式に開発者向けに公開された。
興味深いのはプラグイン自体の作り方である。Willison 氏は以前、Jev とやり取りするための llm-typesafe というプラグインをすでに書いていた。そこで GPT-6 Astra に OpenAI の新しい API ドキュメントを読ませ、llm-typesafe を手本にして llm-openai-decisions を生成させたという。つまり、プラグインの開発工程そのものが「モデルにドキュメントを読ませてコードを書かせる」実践例になっている。
機能面では、OpenAI の新しい判定モデル gpt-6-luna に Jev との明確な違いがある。テキストに加えて画像入力にも対応しているのだ。画像を渡してその内容について問いを立てれば、そのまま判定結果を得られる。課金体系は両者で共通しており、入力のみが課金対象で出力は無料。OpenAI は100万入力トークンあたり10セント、Jev は100万入力トークンあたり4.2セントとなっている。
それ以外の API の形は、少なくとも概念レベルでは Jev と非常によく似ている。Jev は yes/no の判定、選択肢、スコアという3種類の質問タイプをサポートしており、OpenAI Decisions も同じ3種類に対応する。すでに Jev に慣れている開発者にとって、移行の負担は小さい。
インストールは「llm install llm-openai-decisions」の1行で完了する。利用時はモデルに openai-decisions/gpt-6-luna を指定し、-a オプションで画像を添付、-s オプションでプロンプトを渡す。記事で示されている例では、ある画像に対して「この画像に哺乳類は写っているか」と質問し、モデルは type が predicate、name が evaluation、probability が 0.0 という JSON を返している。つまりその命題は成り立たないという判定である。
その他の質問タイプの実行方法については、プロジェクトの README を参照するよう案内されている。プラグインは GitHub で公開されており、タグとしては openai、llm、coding-agents、jev が付けられている。