ミシガン州ドワギアックの住民が、地元のデータセンターに対して集団訴訟を起こした。同施設は2022年から24時間体制で高周波の騒音を発しており、住民の生活を著しく妨げているという。原告の一人リンディ・バレンズエラ氏は『リビングルームに掃除機を置いたような音だ。フィルターが詰まった甲高い音がして、それをそのまま放置している』と語る。別の住民ビリー・フィン氏は『映画で音で拷問するシーンがあるが、まさにあれだ』と非難した。
問題のデータセンターは、アライアンス・クラウド・サービス(Hyperscale Dataの子会社)が所有する。元々は工業用建物で、2018年に開発が始まり、2021年に暗号通貨マイニング施設となった。2024年にはAIコンピューティングと先進ロボティクスへの転換を発表したが、その頃から騒音が慢性化した。
ドワギアック市は産業騒音条例を制定し、昼間65デシベル、夜間55デシベルの制限値を設定。データセンターに罰金を科しているが、Hyperscale Data側は市の測定方法に異議を唱えている。CEOのウィリアム・ホーン氏は特別評議会で、1億ドルを投じた事業転換計画を説明。隣接地を購入して自然緩衝帯を設けるほか、不満のある住民から物件を買い取る意向を示した。
しかし住民は買取り提案に納得していない。ある住民は『家族は100年近くこの地に住み、友人や支援網はすべてここにある』と話し、17カ月の乳児と第2子を妊娠中の別の住民は引っ越しは困難だと訴える。住民らはCEOに『なぜ苦情が出始めた時に対応しなかったのか』と詰め寄り、良き隣人ではないと非難した。
データセンターの騒音訴訟は全米で相次いでいる。ウィスコンシン州ではマイクロソフトのデータセンターを相手取った同様の集団訴訟が進行中だ。また非営利団体は、これらの産業施設が発する超低周波音(インフラサウンド)は周囲数百フィートに伝わり、健康被害を引き起こす可能性があると警告している。
Hyperscale Dataは引き続き地域での事業拡大を計画しているが、市はまだ許可申請を受け付けていないとしている。騒音問題は、AIインフラ整備と地域社会の共存の難しさを浮き彫りにしている。