連続体ロボットアームは、その柔軟性と適応性から、狭隘な環境や医療分野での応用が期待されている。しかし、ケーブル駆動方式の連続体ロボットアームは劣駆動機構であり、静止から静止への運動終了時に残留振動が発生しやすい。この残留振動は位置決め精度を低下させ、信頼性に影響を与える。本研究では、この問題に対処するため、時間遅延フィルタを入力整形器としてシステムに導入し、振動モードの励起を抑制する手法を提案した。
研究チームは線形システムモデルに基づいて、非ロバスト型とロバスト型の2種類の時間遅延フィルタを設計した。非ロバスト型は公称モデルに対して最適化されており、理想的な条件下で優れた性能を発揮する。一方、ロバスト型はモデルの不確かさを考慮して設計され、より高い頑健性を持つ。速度駆動パルス入力との比較実験では、両方の整形器がオーバーシュートと整定時間を大幅に低減し、特にロバスト整形器がさらに優れた応答を示した。
実際の連続体ロボットプラットフォームを用いた実験により、入力整形器の有効性が確認された。実験結果は、入力整形器の適用によってアーム末端の振動が効果的に抑制され、位置決め性能が向上することを示した。特にロバスト整形器は、モデル誤差や外乱に対して頑健であり、任意のエンドエフェクタ軌道における精密かつロバストな制御を可能にする。この成果は、手術支援ロボットや産業用検査など、高精度が要求される応用分野への貢献が期待される。連続体ロボットの実用化に向けた重要な一歩である。