人間はAIよりコーディングが上手い
「プリ実行状態検証フレームワーク」というジョークプロジェクトが、スクリプトが実行前に実行されたかどうかをチェックするが常にFalseを返すことを示し、人間がAIよりも無駄なコードを書く能力に長けていることを風刺している。
最近、Hacker Newsで「プリ実行状態検証フレームワーク(PESVF)」というオープンソースプロジェクトが話題になっている。このプロジェクトのREADMEは、非常に真面目な口調で「エンタープライズグレード」のツールを説明しているが、その中身はいたってシンプルだ。現在のスクリプトが実行前に実行されたかどうかを検証するというものだが、常にFalseを返す。
作者のMatt Busel氏はREADMEで4つの「プローブ」を詳述している。ファイルシステム残留プローブは以前の実行の痕跡をスキャンするが、何も見つからない。プロセステーブルプローブは以前の実行のゴーストインスタンスを検査するが、やはり何もない。量子状態プローブは観測前にスクリプトの実行状態の量子重ね合わせを崩そうとするが、観測自体が実行を引き起こすためパラドックスに陥り、それでもFalseを返す。因果ループ完全性プローブは、実行後の情報が実行前のウィンドウに伝播する因果ループがないことを検証する。すべてのプローブの結論は一貫して「スクリプトは一度も実行されていない」。
FAQでは「Trueを返したことはありますか?」「いいえ。」「Trueを返す可能性はありますか?」「いいえ。もし返したら、時間パラドックスエラーが発生し、最寄りの物理学科に連絡するよう指示されます。」と書かれている。このプロジェクト全体が、ソフトウェアエンジニアリングにおける過剰設計と無駄な抽象化に対する皮肉である。作者は最後に「人間はAIが登場するずっと前から、まさにゴミのようなコードを書いてきた。これはその証明だ。」と述べている。
実際の有用性は皆無だが、このプロジェクトが引き起こした議論には価値がある。AIが生成するコードに夢中になる前に、人間が無意味なものを作り出す能力もまた驚くべきものであることを思い出させてくれる。このフレームワークのインストールにはPythonファイル1つだけで十分だが、作者はファイルをダウンロードする必要さえないと提案している。答えは常にFalseだからだ。