IEEE/RSJ IROS 2026に採択された本論文では、Wai Lun Leong氏とTeo Swee Huat Rodney氏が、重量50グラム未満の手のひらサイズナノUAV向けの新しい制御手法を提案している。センサ駆動レヴィウォーク(SDLW)コントローラは、限られたセンシング能力と計算資源しか持たないこれらの小型ロボットが、効率的に環境探索を行うための軽量なソリューションを提供する。
SDLWの核心は、離散レヴィステップ長のサンプリングと、方向レンジ計測に基づくセンサ反応型針路選択の組み合わせにある。各UAVは独立に一様分布からレヴィ指数をサンプリングし、これによりロボット間の通信なしに多様な探索行動を実現する。針路はフォンミーゼス分布に従って選択され、開放方向へのバイアスをかけつつ超拡散的な探索特性を維持する。このコントローラは計算コストが一定であるため、多数のUAVからなる大規模群れに容易にスケールアップできる。
シミュレーション実験では、SDLWコントローラを一様針路のレヴィウォークベースラインと比較した。その結果、オープンアリーナではカバレッジが79.6%向上し、部屋と廊下のレイアウトでは43.1%、散らかった環境では13.6%向上した。同時に衝突回数は、それぞれ13.0%、7.1%、1.4%減少した。これらの結果は、SDLWが多様な環境で効果的であることを示している。
この研究は、極めて限られたセンシングとリソースしか持たないナノUAVでも、大規模な協調探索を可能にする実用的な枠組みを提供する。将来的には、捜索救助や環境モニタリングなどの分野での応用が期待される。