カレー、ベーグル…そしてAI? ロンドン市民、ブリック・レーン大規模データセンター計画に反対
東ロンドンの住民と議会は、ブリック・レーンにデータセンターを建設する計画に反対している。住宅危機の解決が、近隣のシティにある「高頻度取引」よりも優先されるべきだと主張している。抗議者たちは、このプロジェクトが住宅不足を悪化させ、長期居住者を追い出すことになると懸念している。
東ロンドンの有名な通りのひとつ、ブリック・レーン。カレー料理の香りと24時間営業のベーグル店で知られるこの地域が今、人工知能(AI)向けデータセンター建設をめぐる激しい論争の舞台となっている。地元住民や区議会は、この計画に強く反対しており、住宅危機が深刻化する中で、経済的に手頃な住宅の提供こそが、近隣のシティ(金融街)が求める「高頻度取引」よりも優先されるべきだと訴えている。
反対運動の参加者たちは、データセンターの建設が住宅価格や家賃をさらに押し上げ、長年にわたってこの地に住んできた住民を追い出すことになると懸念している。ブリック・レーンが位置するタワーハムレッツ区の議会も、地域にとって本当に必要なのはデータセンターではなく、手の届く価格の住宅であるとの立場を示している。
この出来事は、英国全土で急速に進むデータセンター建設の流れを象徴する最新の事例である。AI技術の爆発的な普及に伴い、データの保存・処理能力への需要が急増しており、各地でデータセンターの整備が進められている。しかし、地価の高いロンドン東部では、こうした開発が住民の生活と直接的に衝突している。
現在、開発許可申請は審議中であるが、反対の声は一段と高まっている。この「カレー、ベーグル、そしてAI」をめぐる論争は、テクノロジーの進歩と地域社会の存続の間にある深い矛盾を浮き彫りにしている。