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ブラウン大学、AIが学生の思考力を低下させると指摘、教師の適切な指導を提言

ブラウン大学の経済学教授が持ち帰り試験でAIによる不正を発見。平均点が96%に急上昇した後、対面試験では48.6%に急落。大学の委員会報告によると、学生の過半数が日常的にAIを利用し、多くが認知能力低下を懸念。ブラウン大学はAIガイドラインの策定と教員のAIリテラシー向上に乗り出す。

ソースHacker News AI著者: Bender

ブラウン大学(Brown University)で、生成AIが学生の学習に与える影響をめぐる議論が活発化している。経済学教授のロベルト・セラーノ(Roberto Serrano)氏は、今年の春学期の中間試験を持ち帰り形式で実施したところ、平均点が例年の65~80%から96%に跳ね上がった。同教授は学生がAIを使った不正を行った可能性を疑ったが、すぐに再試験を課さず、単に優秀な学生が集まっただけかもしれないと考えた。しかし、厳重な監視下で行われた期末試験の平均点は48.6%と過去最低を記録し、3人の学生が0点だった。この結果を受けてセラーノ教授は中間試験の成績を無効とし、期末試験の比重を50%から80%に引き上げた。同教授は「社会の中で最も優秀な若者の相当部分が不正を許容できると考えている余裕はない。それは社会の衰退につながる。私たちは愚か者になることを選択してはならない」と警告した。

ブラウン大学の生成AI教育委員会(GAITL)は報告書を公表し、学生のAI利用実態を明らかにした。学部生の56%が毎日または毎週AIツールを使用しており、大学院生・医学生では67%、修士課程の学生では85%に達した。学生は主に複雑な問題の解決策の説明やコードのデバッグなど、高度な認知能力を必要とするタスクにAIを活用していた。AIの利用が広がる一方で、多くの学生が認知能力への悪影響を懸念している。学部生の88%、大学院生・医学生の73%がAIが認知能力に悪影響を与えると回答した。教員も同様の懸念を抱いており、95%が学生の長期的な学習への悪影響を心配し、80%が認知能力の低下を予想している。また、75%の教員がAIによる不正の増加を報告しており、これはセラーノ教授のクラスでの観察と一致する。全米大学・カレッジ協会(AAC&U)が2025年末に発表した研究でも、全米の教師の同割合がAI導入による不正増加を報告している。

委員会はさらに、米英の高等教育における先行研究を引用し、約25%の学生がAIツールを使って作成した課題を提出しており、その割合は毎年急激に増加していると指摘。AIへの過度な依存が高次思考やメタ認知を低下させるという証拠が蓄積していると述べた。ただし、教師の具体的な指導のもとでAIを使用すれば、学習を補完する可能性もあるとしている。

ブラウン大学は委員会の勧告を受け入れ、短期・中期・長期の目標を設定した。まず大学全体のAI利用ガイドラインを公開し、各学部が独自の基準を策定する。さらに、教員のAIリテラシー向上に投資し、学生がAIを適切に活用しながら能力を損なわないようにするための制限を設ける方針だ。