Apertus – 主権AIのためのオープンファンデーションモデル
Apertusは、EPFL、ETH Zurich、CSCSの協力によるスイスAIイニシアチブが開発した完全オープンな基盤モデルです。オープンな重み、データ、科学を提供し、EU AI Actに準拠し、1000以上の言語をサポートし、8Bおよび70Bパラメータ規模でトップオープンモデルと競合します。
スイスAIイニシアチブ(Swiss AI Initiative)は、主権AIのための完全オープンな基盤モデル「Apertus」を発表しました。このモデルは、EPFL(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)、ETH Zurich(スイス連邦工科大学チューリッヒ校)、CSCS(スイス国立スーパーコンピューティングセンター)の協力により開発され、AIの透明性とオープンサイエンスを推進することを目的としています。
Apertusは「完全オープン」の理念に基づき、トレーニングデータ、コード、重み、手法、アライメント原則のすべてを公開・文書化しており、誰でも再現・検証可能です。これはオープンソースソフトウェアの精神に類似しており、AI分野におけるオープンな取り組みの先駆けとなっています。
コンプライアンス面では、Apertusは設計当初からEU AI Actの要件に準拠しており、オプトアウトの尊重、個人識別情報(PII)の除去、記憶の防止機能を内蔵しています。これにより、欧州の規制基準を満たすだけでなく、世界中で信頼できるAIアプリケーションの基盤を提供します。
パフォーマンスに関しては、Apertusは8Bおよび70Bパラメータ規模で現在のトップオープンモデルと競合し、初日から1000以上の言語をサポートする真の多言語対応を実現しています。この特性は、言語横断的なタスクやグローバルな展開において大きな優位性を持ちます。
さらに、スイスの通信大手SwisscomがスイスAIイニシアチブの戦略的パートナーとなり、Apertusの応用推進に協力しています。最近の進展として、6月15日には蒸留と量子化技術を実証する16の小規模言語モデル「Apertus Mini」をリリース、4月25日には技術論文がACL 2026に採択、3月17日にはティチーノ州向けにファインチューニングされたモデルが社内AI翻訳に活用されています。
Apertusの発表は、欧州における主権AIとオープンモデルの分野で重要な一歩を示し、透明性、コンプライアンス、高性能を兼ね備えた選択肢をグローバルAIコミュニティに提供するものです。