ANIP – ウェブサイトがAIエージェントと直接対話できるオープンプロトコル
ANIPは、ウェブサイトが/.well-known/anip.yamlという単一のYAMLファイルを通じて、AIエージェントに機能を公開するためのオープンプロトコルです。AIエージェントはスクレイピングやカスタム統合なしでこれらの機能を発見し呼び出すことができ、AIエージェントにとってのHTMLを目指しています。
ANIP(AI-Native Interface Protocol)は、AIエージェントとウェブサイトの間の非効率な対話を解決するために設計されたオープンプロトコルです。従来、AIエージェントはHTMLをスクレイピングし、フォームフィールドを推測し、視覚的なレイアウトを処理する必要がありましたが、ANIPはウェブサイトのルートにある/.well-known/anip.yamlという単一のYAMLファイルを使用して、サイトの機能を構造化された機械可読な形式で記述します。AIエージェントはこのファイルを自動的に発見し、サイトの能力を理解して直接呼び出すことができます。これにより、スクレイピング、カスタム統合、ドキュメントの読解は不要になります。
このプロトコルは、ブラウザにとってのHTMLと同様の役割をAIエージェントに提供することを目指しています。主な設計上の特徴として、固定のwell-known URL(エージェントは常に同じ場所を探す)、インテントベースの発見(機能はエンドポイントパスではなくエージェントの目的に基づいて記述される)、プロトコル非依存(REST、MCP、GraphQL、gRPCをサポート)、後方互換性、そして中央機関不要(どのサイトも自由にドキュメントを公開でき、登録は不要)が挙げられます。
現在、ANIPはGitHubでオープンソースとして公開されており、完全な仕様書、Python・TypeScript・Goによる参照実装、CLIツール、豊富なサンプルが含まれています。ウェブサイト開発者は、YAMLファイルを作成し、サーバーを設定し、検証するだけで簡単にANIPを統合できます。AIエージェント開発者は、公式ライブラリを使用するか、直接HTTPクライアントでYAMLを解析し、インテントで機能を検索できます。また、プロジェクトは他の標準との関係も明確に定義しています:MCP(発見層 vs トランスポート層)、OpenAPI(よりシンプルで意図指向)、robots.txtやsitemap.xml(類似パターンだがAIエージェント専用)などです。
ANIPは現在v0.1のドラフト版であり、実装と実験には十分安定していますが、v1.0に向けて実世界からのフィードバックに基づいて変更される可能性があります。v1.0のリリース条件は、少なくとも5つの本番ウェブサイトが有効なANIP文書を提供すること、3つ以上の異なる言語での独立した実装が存在すること、そして少なくとも60日間の公開コミュニティレビューを受けることです。長期的なビジョンは、TCP/IPやHTTPのように誰も所有しない公開インフラとなり、どんな企業や開発者も許可や料金なしでその上に構築できるようにすることです。