Agent-trace:AI生成コードを追跡するための標準フォーマット
Agent Traceは、バージョン管理されたコードベースにおいて、AIの貢献と人間の作者を記録するためのオープンな仕様です。ベンダー中立のフォーマットで、ファイルレベルおよび行レベルの粒度を提供し、複数のVCSをサポートし、メタデータによる拡張が可能です。現在RFC段階で、バージョン0.1.0です。
Agent Traceは、AIが生成したコードの追跡を標準化するためのオープンな仕様です。AIエージェントがコードを書く機会が増えるにつれ、コードの出自を理解することが重要になっています。この仕様は、バージョン管理されたコードベースにおいて、AIの貢献と人間の作者を一緒に記録するためのベンダー中立的なフォーマットを提供します。
Agent Traceの中心はトレースレコード(Trace Record)です。これはJSONオブジェクトで、バージョン、一意のID、タイムスタンプ、およびファイル配列を必須フィールドとして持ちます。オプションでバージョン管理システム(VCS)情報、トレースを生成したツール、追加のメタデータを含めることができます。トレースレコードはファイルレベルおよび行レベルの帰属をサポートし、コードのどの部分が人間、AI、または混合によって生成されたかを正確に示します。
帰属は会話(conversation)ごとにグループ化され、各会話には貢献者と複数の行範囲が関連付けられます。各行範囲は開始行と終了行で定義され、コンテンツハッシュをオプションで持つことで、コードが移動した後でも追跡が可能です。貢献者タイプはhuman(人間)、ai(AI)、mixed(混合)、unknown(未知)の4つです。AIの貢献には、anthropic/claude-opus-4-5-20251101のような具体的なモデル識別子を指定できます。
この仕様は現在Git、Jujutsu、Mercurialをサポートしています。vcsフィールドを使用してコミットハッシュやチェンジIDを記録します。Agent Traceは拡張性を重視しており、ベンダーはメタデータ内でリバースドメイン記法(例:dev.cursor)を使用してカスタムフィールドを追加できます。仕様自体はセマンティックバージョニングに従い、メジャーバージョンアップでは互換性を壊す変更が行われる可能性があります。
Agent Traceはコードの所有権やトレーニングデータの出所、品質評価を追跡することを目的としていません。目標は、準拠するツールが帰属データを読み書きできる相互運用可能な標準を提供することです。参照実装はGitHubリポジトリで提供されており、CursorやClaude CodeなどのAIコーディングエージェント向けのストレージレイヤーとフック統合が含まれています。
現在この仕様はRFC段階(バージョン0.1.0)で、日付は2026年1月です。コミュニティからのフィードバックを募集しており、今後の実使用に基づいて仕様が調整される可能性があります。